第13章 復興の中で
追悼式で敬礼をし、死者を弔った。
ダンボールに纏められた姉の遺品を受け取り、家に帰って中身を確認する。
その中にロケットペンダントを見つけ、中を見てみる。
「え…?」
両親の写真か何かだと思っていた。
でもそこにあったのは……私の写真だった。赤ちゃんの時の。
このロケットペンダントも昔、私が姉にあげたものだ。
「どしたん?……これ、璃子さんいっつもつけとったよ。めっちゃ優しい顔して見てたから、彼氏かなんかだと思っとったんやけど…君やったんやな。」
一緒に来てくれた宗四郎が覗き込んできて、そう教えてくれる。
前の呼び方に戻したんだね。
ん?今初めて見たような口ぶりだったけど、なんで私ってわかったの?
「なんで私だってわかるの?」
「え、そのまんまやん。まあでも、よく璃子さんに君の写真見せられとったしな。」
産まれた時の写真から最近のまでを見せられていたようだ。
「もうほんまにな、璃子さん、璃沙のこと好き過ぎて、よく僕に可愛いエピソード聞かせてくるんよ。あんなこと言って、ほんまに後悔してたやろな。」
彼の胸に身体を預け、涙を流す。
頭を撫でて包み込んでくれた彼の体温で抑えられなくなって、声を上げて泣いた。
お姉ちゃんはもういない。
嫌いなんて思ってごめんなさい…本当は大好きだったよ。ううん、ずっと大好き。
私の手からペンダントを取った宗四郎は、それを私の首に掛けた。
「っ…ねぇ、お姉ちゃんの写真ある…?くっ…。」
「あるよ。君と一緒のがいっぱい。撮らせられてたの知っとるやろ?」
あれ、撮られてたのか。全て無視してたから気付いてなかった。
姉がくっついてくる時はいつも近くに宗四郎がいた。
宗四郎とは仲が良いわけじゃなかったから、全然話したりもしてなくて…こんなことになるなんて思わなかったな。