第12章 大切なあなた
脱衣所の扉の前に来るとすぐ近くで声が聞こえる。
「別に僕のこと好きちゃうやろ。酔ったらすぐ自分を抱くような男を妹に近付けさせたくないだけやないの?璃沙も僕のこと本気やろうからな。」
やり方間違ってんでと宗四郎の優しい声が聞こえてくる。
「思ってもないこと言うて傷付けたんや、ちゃんと謝り?」
ああもう…私が不安になってたことやろうとしてこと、全部宗四郎に持ってかれる。
本当に……好き。
だけど、私もちゃんと話さなきゃいけないよね…。
扉を開けようとすると姉が飛び出してきて目が合ったが、ごゆっくり〜と帰ってしまった。
早すぎる…。
「謝っていけや…。」
脱衣所から姿を見せた彼に大丈夫?と擦り寄って、股間に手を這わせる。
先程の硬さはないが、まだ治まってはいないようだ。
「ん、触って…。」
床に膝をつきながら下半身を露出させて、腰に手をつきゆっくり舌を這わせた。
顔で陰茎を持ち上げて裏筋を舐め上げる。
咥えてしまえば、いつもの質量で口内を圧迫した。
「っ…ん、んふ…気持ちええ。めっちゃ幸せや。」
腰に添えていた左手を取られ、指を絡めて握る。
幸せそうな表情とは裏腹に、薄く開かれた瞳には熱を宿していた。
ぢゅぽぢゅぽと吸いながら唇で扱き、快感を与え続ける。
彼の吐息に甘い声が混じり始めると、軽く腰が揺れていることに気付いた。
そろそろだろうか…。
「んっ…口ん中に、出してええの…?」
答えるようにそのまましゃぶり続けた。
私の頭を掴み切な気な声を漏らして、陰茎がドクドクと脈打つ。
口の中に吐き出された精を飲み込んで、ぺろぺろと舐めてから口を離した。