第12章 大切なあなた
目が覚めるとソファに横になっていて、副隊長はソファに身体を預けて床に座って寝ていた。
身体は大丈夫だろうか…。
ふと、左手に違和感を感じ腕を上げ手を見ると、キラキラと光る宝石が薬指についていた。
なにこれ…?
「ん……おはよ。」
副隊長が起きてふにゃふにゃと優しく微笑み、頬に口付けを落とす。
「……予約や。何年後…何十年後になるかはわからへん。でも、もう手放したりなんてせぇへん。君に傍にいて欲しい。」
嬉しいはずなのに…今はこんなものをもらえないと思った。
でも外して返すことも出来なくて、結局私は家族よりも男を選ぶのかと心の中で嘲笑った。
彼がいきなりこんなことをしたのは私の為だとわかっていた。
指輪をいつから用意していたのか知らないが、姉にあんなことを言われた私を安心させる為だろう。
「宗四郎、ありがとう…。」
今はそれしか言えなかった。
一緒に歯を磨いて顔を洗いリビングに戻ってくると、両手を握られ顔が近付いてくる。
ダメだと思いながらそれを受け入れ、胸が温かくなっていく。
手を握っていた彼の手は腰と後頭部に回り、逃がさないと言うようにきつく抱き締められながら舌が絡んだ。
「あかん、止まらんかも…。」
少し舌を離し呟いてまたすぐ絡む。
彼に借りたTシャツの中に手が入り込み、背中を撫でながら上に滑っていく。
鼻にかかった声を漏らしながら胸に縋って必死に応える。
パチン…と締め付けがなくなった胸に手が滑り込んで、膨らみを優しく揉まれた。
「止めて、璃沙…。」
「そ、んぅ…んっ、んぅ…。」
宗四郎の首に腕を回し、もっと…と言うに唇を押し付ける。
この人が好きで好きで、堪らない。
突起を摘まれコリコリと捏ねられると、腰を震わせてしまう。
「…抱かれたいん?」
唇が離れてもすぐに重なり舌を絡ませながら、突起を親指で擦られ続ける。
我慢出来ずに腰を前に出して揺らした。
彼の硬いモノに敏感なところが擦れ、膝が僅かに震える。
「まじでやばい、可愛ええ…。」
口角を上げ熱い視線を薄く開かれた瞳に向けられる。
ちゅっちゅと何度かキスをし、至近距離で見つめられお互いの熱い吐息が混じった。