第11章 離れゆく心
「あ、りっちゃん?僕ん家来れへん?飲も。」
「なんでですか。」
姉といるんだろう?なんで私が行かなきゃいけないんだ。
ええから来て助けてと言われ、仕方なく駅へと向かう。
助けてってなんなんだ。
電車に揺られ彼の家につき、インターホンを押す。
「やっと来たぁ、助けてやぁ…。」
扉が開き、中からはインナーのみを着た副隊長が出てきた。
どういう状況?というか、誰かに見られたらまずいんじゃ…。
すぐに玄関の中に入って扉を閉めた。
「宗四郎くんしようよ〜。」
「やから、やらへんって!りっちゃん来たからもうやめぇや!」
襲われそうになってるのか?
副隊長は頬が赤くなっており千鳥足だ。相当飲まされたのだろうか。
それにしても…酔っ払っていてもしてないとは…。
姉も来て、副隊長に後ろから抱きつくと下を向いたままの陰茎を握っている。
なに触ってんの、私のなんだけど。
姉も相当酔ってるらしく、嫌がる副隊長に無理やり触っている。
「お姉ちゃん、副隊長嫌がってる。」
「嫌がってないよ〜、全然力入ってないもん。」
いや、それは酔ってるからだろう。
後は彼の優しさ。怪我をさせてしまわないかと気を使っているのだろう。
酔っていて力加減が出来ないだろうから。
彼を握っている手をなんとか引き剥がして、とりあえずリビングに連れていく。
姉は全裸だったのでなんとか隊服を着せて、副隊長は自分で着ていたので、ソファに座った。