第11章 離れゆく心
あー僕はなんで璃子と飲んでんのや。
飲んでると言っても、最初に流し込まれた一口だけでそれ以上は飲んでいない。
何度も飲めと言われるが飲む気はなかった。
本当は断るつもりだったのだが、璃沙と付き合ってる時に自分とやったことを言うぞと脅されてしまったので仕方なく。
こいつ、性格変わったな。
あん時やらなきゃこうはならんかったのに…と璃沙を泣かせたことも相まって、後悔しかない。
「飲んでよーえっちしよ?」
「飲んでもやらん。」
何度断っても勧めてくるので鬱陶しい。
終いには股間を撫でてくる始末。
「璃沙も絶対他の男としてるよ?だからいいじゃん。」
うっさい…あの子がしとるわけないやん。僕と付き合うてからしたんは、たぶん鳴海隊長だけやろ。
膝の上に座り首に腕を絡めて誘惑してくる。
「なんでそんなに璃沙がいいの?あんな男とやりまくって汚れ……。」
「それ以上言うたらほんまに怒る。なんで自分の妹をそんな風に言えんねん。あの子は全部綺麗や、汚れとるとこなんてあらへん。」
こんな本性隠し持ってるんやったら、抱かんきゃよかった。