第11章 離れゆく心
第二台場で第1との合同演習が始まり数日が経った。
日比野と訓練をする副隊長を見つめる。
副隊長が持つマットに日比野が拳を入れた。
日比野、強くなってる…と感心していると、調子に乗ったのか殴り飛ばされていた。
昼休憩に入るようなので慌てて声をかけようとしたら姉に先を越されて、そのまま姉とお昼を食べに行く副隊長を見つめる。
ご飯だよ?僕が見るって言ってたじゃん…。
姉がちらっと私の方を見てきた。
「ねぇねぇ宗四郎くん、今夜飲まない?宗四郎くん家でもいい?」
「ん〜、君の妹も一緒やで?」
「え!なんで!?2人で飲もうよ!ね?」
どうやら副隊長は承諾したようだ。
あの言葉は嘘だったのかな…信じたらいけなかったのだろう。
もし出来たとしても、1人で育てよう。
お昼ご飯は食べる気がせず、ボーッと空を眺めた。
午後の訓練をなんとかやり切り、姉と2人で第二台場を後にした副隊長を睨んだ。
そのままご飯も食べず訓練を続けた。
22時を過ぎた頃着信音が鳴り、溜め息をつきなから出た。