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未来の為に【怪獣8号:保科宗四郎】

第11章 離れゆく心


脱力し涙を流しながら口で息をし、青ざめて固まる彼を見つめる。


「っ、あ…あかん、ごめん…ナカにちょっと出てもうたかも…間に合わんかったかも…ごめん、ごめん…。」


ごめんと何度も呟いてピル…と言いながらスマホを見始める。


「出来たら、いいね…。」


スマホを取って微笑んだ。

見開かれた赤紫は不安で揺れている。


ごめんと呟きながら私を抱き上げて寝室を出ると脱衣所でTシャツを脱がされ、綺麗に身体を洗うと肌と肌を重ね合わせた。


「こないな抱き方するつもりやなかったのに…ほんまごめん璃沙…愛しとる。」


「私も愛してる。」


「出来たら責任取るから…死ぬつもりなんてあらへんから…。」


こんな形で彼を繋ぎ止めたくはなかったが、それでも重なった肌の温度が心地よくて、本当に出来てたらいいなと心の中で呟いた。

そう思っていたのに…。

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