• テキストサイズ

あなたに出逢う

第2章 本能寺



「(すごい忠誠心。豊臣秀吉は信長の忠実な家臣で有名だったわね。やはり、この人達は本物‥‥)」

「秀吉、光秀。貴様はしばらく黙っていろ。俺はこいつらに話がある」

「私達に、ですか‥?」

秀吉さんと光秀さんがすっと左右に控え、信長様がそばへ歩み寄って来る。

「貴様らは未来から来たと抜かす大たわけで、俺の命の恩人だ。幸いを運ぶ女達に違いない。気に入った」

「は、?」

目を見開くと、信長様は私達の手を取り、










「貴様ら、天下人の女になる気はないか?」










「(この人正気なの?)」

「結構です。そういうの興味ないので」

「は?」

信長様の手をがむしゃらに引き離し、現代から持って来たカバンを抱えて、琴葉と陣営を飛び出した。








ハァ、ハァ、ハァ‥‥‥‥





陣営から山道をただひたすらに走ること数分。私達は漸く足を止めた。

「ここまで、離れれば大丈夫」

「もう!あの人達なんなの!ちょっと失礼過ぎない?!逃げて正解よ!」

そこでふと冷静になり、今の状況を考える。

「おかしいと思わない?私達の習った歴史では『織田信長は、明智光秀に本能寺で討たれ、豊臣秀吉が仇を取った』だったよね?」

「うん、そうだと思うけど‥」

「私達、歴史を変えてしまったんじゃ、、?」

とんでもない結論に達したその時、

リン‥と鈴の音が鳴り、足音が聞こえて来た。

「琴葉、後ろに来て」

「うん‥」

構えの体勢を取り、人影が出て来るのを待った。

「夜分に女子二人が‥どうなさった?」

/ 120ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp