第12章 全部、教えたのに
1度根本まで挿し込んだあと、彼は焦らすように腰をゆっくりと揺らす。
激しさはない。
けれど逆にそのじわじわとした刺激が、奥を溶かしていくように熱を増していく。
悟「イかせて欲しい? でもね……君がしたこと、僕は許してない。」
「許して……ごめんなさい……もう、しないから……っ!」
悟「だったら、泣いて懇願して。身体で僕に許しを乞うてよ。」
彼の腰が徐々に加速し、ぬちゅぬちゅと淫靡な音がデスクに響いた。
繋がっている証拠が、理性を蕩かすように響き続ける。
「悟先輩、っ……もっと、ほしい、奥、奥まで、っ……!」
悟「……ふふ。よくできました。」
彼の声が低く笑うと同時に、腰が打ちつけられる。
「っあ、ああっ、そこ──そこだめっ……っ!」
悟「だめなのは君が他の男に抱かれたこと、だよ。」
理性ごと蹂躙されながら、どこまでも奥を貫かれる。
全身が震え視界が霞み、デスクの上で何度も絶頂に引きずり込まれた。
──そして最後、熱いものが中に溢れた時、五条は耳元で囁いた。
悟「君の全部は、僕のもの。誰にも、渡さないよ?」
その声に、絶頂の余韻すら溶かされていく。
もう、逃れられない。
そう、思い知らされた。