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モニタリング

第1章 お隣さん


「……甚爾、さん……お願い、もう……っ。」

女は潤んだ瞳で訴えかける。

指だけでは届かない。

埋めようとすればするほど、逆に奥の疼きが増していく。

熱い空洞が、男の熱で満たされるのを待ち望んでいる――

というのに。

甚「……何が“お願い”なんだよ。」

甚爾はニヤリと口元を歪めたまま、女に指1本触れようとしない。

代わりに、視線を床に落とす。

甚「……ほら、さっき落ちてたアレ。使ってたんだろ?」

女の視線が、枕元に転がるピンクのローターに落ちた。

「あれ……で?」

甚「そう。俺の前で、やってみろよ。……どうやって気持ちよくなってたのか、ちゃんと見せてくれよ。」

その声は低く、どこまでも意地悪で、しかし耳の奥をゾクリと震わせるほどの色気を孕んでいた。

女は戸惑いながらも、そっと手を伸ばす。

既に自分の熱でしっとりと濡れたローターを手に取り、再び脚を開いた。

「…………。」

微かな震えと共に機械がブルブル、と鳴った。

その振動が女の掌を這い指先を伝って、腿の先へ。

「……あっ……ふぁ……っ。」

ひと撫でしただけで、ピクリと反応する。

まだ敏感な身体は小さな刺激にも過剰に応え、思わず腰が逃げそうになる。

甚「……そうそう。もっと、腰沈めて……。なぁ、奥にもやってただろ?」

「そ、そんなとこ……っ。」

甚「嘘つくなよ。さっき、声出てたじゃねぇか。……中、ブルブルさせながら喘いでただろ、ほら。」

女の手を取ることもなく、ただ言葉だけで支配してくる。

それがたまらなく悔しくて、でも同時にゾクゾクするほど興奮する。

「いじわる……っ、そんなに言うなら……見る、だけじゃなくて……っ。」

甚「――それ以上、言ってみろ。そしたら本当に指1本触れねぇからな。」

甚爾の声が低く、ぴたりと女を制する。

言葉で懇願しようとした途端、拒まれる。

従うしかないのに、興奮が膨れあがっていく。

(……見てるだけ、なのに……)

震える指先でローターを下へと滑らせる。

太腿の間、既に濡れた秘所へそれを押し当てた瞬間――

「んっ、んぁあっ……っ!!」

浅く当てただけで、身体が跳ねる。

さっきとは違う、人工的で鋭く震える刺激。

それを甚爾の視線がじっと見つめているという事実が、さらに快感を高めていく。
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