第19章 裏に、ある意図
悟「別に何もしてないよ。ねぇ?」
悟があっさり手を離す。
悠仁も顔を顰めながらも手を下げた。
彼らが何を感じていたのか、その視線からはまだ熱が引いていなかった。
そして──
甚爾は無言のまま、ミクの手首をつかむ。
「ちょっと、何──。」
甚「帰るぞ。」
それだけを言って、甚爾はミクを強引に引っ張った。
反射的に振り返ったミクに、悟と悠仁が視線を向けていた。
何かを言いたそうな顔。
だが、甚爾の迫力に、誰も声をかけなかった。
彼の背中に、ミクはただ従うしかなかった。
─────────
鍵が閉まる音が、冷たく響く。
家に着くなり、甚爾はミクを壁に押しつけた。
玄関から1歩も進まぬまま、彼の顔が迫る。
甚「……股に、なんか入ってるな。」
「……っ。」
沈黙が、何よりの肯定だった。
甚「誰だ。……悟か、あのガキか。」
「……悟先輩。」
震える声で答えた瞬間、甚爾の眼が爛々と光った。
怒りとも嫉妬ともつかない熱が、ミクの身体を灼くように押し寄せてくる。
そして彼は片膝をミクの脚の間に押し込み、無理やり脚を開かせた。
甚「……取り出してやるよ。指で、な。」
「や……っ、甚爾、やだっ……!」
スカートをまくり上げ、ショーツの隙間に手を滑り込ませる。
その指先が既に濡れきった奥を押し広げながら、異物に触れる。
甚「……チカチカ震えてる。こんなん入れて歩かされてたのか?」
「ちが……っ、いや、ほんとにっ──。」
甚「なのに声も上げずに、アイツらと並んで歩いてた? ……笑わせんな。」