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モニタリング

第18章 なんで、こんなに


彼女が仕事帰りの足取りでアパートの階段を上がると、ちょうど玄関の前に、あの背の高い男が立っていた。

甚爾だった。

甚「……あ?」

目が合った瞬間、彼はタバコを指で弾き短く声を漏らす。

偶然か、狙っていたのか――

それを問う気力すら今の彼女には、なかった。

甚「昨日の……あれ、違うから。」

開口1番にそう口にした甚爾の声音は、どこか焦りと苛立ちを含んでいた。

まるで言い訳を口にするのが、自分でも気に入らないかのように。
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