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第17章 赤い痕
悠「……それ、なに?」
悠仁の声が低く落ちた。
女の肩に掛かったシャツが、ずれ露わになった首筋には――
伏黒甚爾の牙のような――
赤い痕が、はっきりと残っていた。
視線が鋭くなる。
普段の穏やかな悠仁からは想像できない深く沈んだ、焼け付くような嫉妬がそこにあった。
悠「……それ、誰につけられたの?」
「っ……違うの。これは、その……前に……。」
悠「男だろ?」
低く、静かな声だった。
その声音に、女の心臓が跳ねる。
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