第15章 夢現
喉が焼けるように痛く、身体は熱に浮かされて重かった。
シーツに包まれながら、額に当てた濡れタオルのぬるさに気づいた。
タオルを器用に絞り直し、冷えたものと取り替えてくれる。
額に当たった瞬間、ひやりとした感触が心地よかった。
思わず小さく吐息が漏れる。
「ん……ありがとうございます……。」
悟「ねえ。」
タオルを替え終えたあと、五条は言葉を置いた。
指先が頬を撫で、目を伏せたままの彼女にそっと唇を寄せる。
悟「ずっと、こうして触れたかった。」
「……え?」
悟「我慢してたんだよ。……でも、こうして無防備なオマエ見てたらさ……もう限界かも。」
微熱に揺れる意識の中で、彼の言葉が刺さるように響いた。
そっとキスを落とされ、唇が柔らかく塞がれる。
熱のせいで逃げる気力もなく、されるがままに舌が押し込まれた。
甘くて優しくて、でもどこか執着が滲む。
「……さわらないで……ください……悟先輩……熱あるから……。」
悟「知ってる。……でも、今日のオマエも、すっごく可愛い。」
シーツの上から、汗ばむ寝間着の隙間に指が滑り込む。
抵抗する力は、どこにもなかった。
前をはだけられ胸に触れられた瞬間、身体がびくりと跳ねる。
悟「ほら、反応してる。熱で感覚も敏感になってるんでしょ?」
「っ、ちが……んんっ……。」
乳首に吸いつかれたとたん、声が漏れた。
濡れた舌先が何度も円を描き唇が軽く吸い上げるたび、脳がとろけていく。
「いや……やめて……こんな、からだ……。」
悟「こんな時じゃないと、素直になってくれないでしょ。」