第2章 言葉に出来ない癖に
ねちっ、という音が、ぬるんだ膣肉と指の摩擦で響く。
その音に甚爾の口元がいやらしく歪む。
甚「それでもまだ、足りねぇんだろ?」
女は返事をしない。
ただ、頬を濡らすように涙を滲ませながら指に自ら擦り寄り押しつけ、突き上げる。
甚「気持ちいいんだろ? ほら、言ってみろよ。……“甚爾さんの指、気持ちいいです”って。」
「や……っ、そ、んな……恥ずかしくて……っ。」
甚「でも身体は正直じゃん。」
ぐっ、と指をさらに深くに沈めた瞬間――
女は叫び声をあげて再び絶頂へと崩れ落ちた。
「ひゃ、んんあぁっ……っ!!」
シーツを握りしめたまま果てる姿は、もはや完全に甚爾に飼い慣らされたものだった。
だが――
甚爾は、それすらも“終わり”とはしなかった。
甚「まだ、だ。……もっと擦り寄ってみろよ。俺の指を咥え込んで、もっと欲しがってみろ。」
その声音は低く、まるで獣が獲物をじわじわと追い詰めるような残酷さと色気を孕んでいた。
女は震える手で甚爾の手首を掴み、掴んだまま自らの奥へ押しつける。
「……欲しい……の……。」
それでもプライドを捨てきれないその小さな声に、甚爾は愉快そうに笑った。
甚「……欲しいなら、もっと奥まで咥えろ。全部飲み込んで、イかせてやるからよ。」
そして――
女の中に再び指が深く、いやらしく沈んでいく。
その夜、女の身体は何度も果て何度も擦り寄り甚爾の意地悪な指に犯され続けた。
プライドも羞恥も、とっくに蕩けて――
残ったのは快楽に震える身体と、甚爾の前で喘ぐ雌の姿だけだった。