第14章 他の誰にも渡さない
女の髪を掴んで顔をこちらに向かせ、深く口づける。
無理やり舌を差し込まれ唾液を絡めとられ、息もできないほどのキスに脳がくらくらと揺れた。
甚「わかってねぇみたいだから、教えてやる。オマエの身体も心も、全部——俺のもんだ。」
そう言いながら、彼は今度は枕元にあった“拘束ベルト”を手に取った。
ホテルの備品だ。
抵抗する隙も与えず、女の両脚を開いた状態で固定する。
甚「こんな風に開かされて、何されるか……わかってんだろ?」
脚を閉じることすら許されない体勢で、女は羞恥と恐怖に身体を震わせた。
けれど否応なく湧き上がる期待が、奥のほうで疼いているのも事実だった。
甚「俺以外の男に視線を向けたら、その瞬間……この身体が全部どうなってるか思い出せ。」
彼のものが再びあてがわれ、ぬるりと奥へと入ってくる。
さっきまでとは違う、ゆっくりとした侵入だった。
だが、それが逆に恐ろしい。
冷静な支配。
それが、何よりも支配者らしい振る舞いに感じられた。
「っあ……あぁっ、や、あっ……!」
甚「逃げんなって。……オマエの全部、もっと俺好みにしてやる。」
拘束された脚は広がったまま、動けない。
彼は自分のペースで深く、ゆっくりと突き上げる。
意地悪なほど焦らすように。
女は快楽を与えられながら、完全に無防備な自分を意識させられた。
甚爾の言葉どおり心も身体も彼に晒し与え、支配されている。
甚「なあ……どこが気持ち良いか、ちゃんと俺にだけ覚えさせろ。」
そう囁かれながら、指が胸元を撫でる。
乳首を軽く摘まれ、ねっとりと指先で転がされると腰がびくんと跳ねた。