第12章 全部、教えたのに
悠「……待ってくださいよ。俺だって──まだ、オマエのこと、離す気ないから。」
悟「うんうん、頼もしいね。……じゃあ、君も参加してよ。」
悟は、挿入したまま体勢を変えた。
女の脚を大きく開かせ膝を抱えながら、今度は悠仁へと視線を向ける。
悟「キスしてあげなよ。ほら……可愛がってあげて。」
悠「……っ。」
悠仁が身を乗り出し、女の唇に口づけを落とした。
その瞬間、悟が腰を深く打ち込む。
「あっ、んぅ……んっ……。」
口内で啼き声を飲み込みながら、悠仁が舌を絡める。
同時に、悟の熱が最奥を擦り上げ、全身を痙攣させた。
悟「ふふ……すっごい締まった。……これ、悠仁のキスのせい?」
悠「わかんねぇよ、そんなの……でも、俺も……一緒に感じてたい……。」
悟「じゃあ、横に来て。ふたりで、挟んであげようか。」
悟が身体を起こし、女を抱き上げる。
彼女を膝の上に座らせたまま、後ろから貫く。
そして前からは悠仁がそっと顔を寄せ、またキスを重ねる。
「は、あ……っ、ふたりとも……っ、もう、やだ、壊れちゃう……!」
悟「壊れて良い。……僕たちの前だけで、全部見せて?」
悟が囁き、腰を突き上げた。
悠仁が首筋にキスを落とし、胸元を指でなぞる。
悠「俺のことも、ちゃんと感じてよ……オマエの全部、欲しいから……っ。」
「うん、うんっ……あぁ、ふたりとも…………!」
叫びながら、女はふたりの腕の中で絶頂に達した。
その奥で悟の動きがさらに深くなり──
やがて、彼の熱も中へと溢れる。
悟「……はぁ……全部、出しちゃった。君の奥に、全部。」
彼女の髪を撫でながら、悟はそっと囁く。
悟「これで……もう逃げられないね?」
その微笑は、美しくも恐ろしく──
夜のオフィスに満ちた熱は、まだ醒めそうにないままだった。