• テキストサイズ

【鬼滅の刃】月が綺麗ですね【R指定】

第3章 鬼に稀血


毎回違う容姿だった。

それこそ男性だったり、女性だったり…。



しかし仁美をジッと見下ろすその目だけは、いつも同じ赤い目だった。



仁美はそれをそのまま耀哉に伝えた。




「うん…やはり鬼舞辻無惨は姿を変える事が出来る様だね。」

耀哉は仁美を長年視察していたのは同一人物で、鬼舞辻無惨だと思っている様だ。

耀哉が何か考える様な仕草をしている時、仁美は落ち着かず少し汗ばんだ。



赤い目を思い出す時はいつも鼓動が早くなる。



まだ無害だった頃の話でも。



そんな仁美の様子を見て、耀哉はあまり長く話す事は出来ないと悟った。

一枚の写真を出して、仁美に差し出した。



白黒の写真には柔らかい笑みを浮かべた青年が写っていた。



「彼が仁美と婚姻関係にあった男性だ…。仁美を保護した後に亡くなっているが…。」



仁美は耀哉の話を聞いて、その写真の人物があの祝言の夜の男性だった事を初めて知った。



真っ暗な中、赤い目だけしか見えなかったが、暗闇に浮かんだ背丈や輪郭は別人に思えたからだ。



その写真からはあの夜の面影は1つも無かった。
/ 259ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp