第2章 輝石の額当て
腰を動かす度に悶えて果てる仁美を見て。
顔を赤くし、涙を溜めて、快楽に声を我慢する姿を見て。
泣けばいいのに。
そしてその姿でまた自分に縋り付き、一緒に居たいと乞えばいいと思った。
だから天元はワザと仁美の体を弄んだ。
何度果てても許さずに、その行為に夜が白けるまでずっと仁美を抱き続けた。
朝の気配が濃くなる度に仁美は天元に乞う事は無くなった。
何度も仁美の体を白濁の体液で汚した頃に、ようやく仁美は目を虚にさせた。
最後まで気を失わずに耐えた仁美に天元は呆れた。
早く気を失ってしまえば楽だったのに。
それすら出来なかった夜への恐怖がある事を、まだ天元は知らなかった。
結局、最後まで仁美に付き合う形になってしまって、多少なりの悔しさはあったが。
布団の上で無防備に横たわる仁美の姿を見て、その気持ちもすぐには無くなった。
目を瞑り眠りにつこうとしている仁美に口付けをしたのは、結局天元の方からだった。