第2章 輝石の額当て
「……天元様…?」
天元が仁美の髪を解いたので、仁美は天元の顔を見上げた。
上げた仁美の顎を摘んで、天元は仁美に深い口付けをした。
「んっ……。」
ちゅっちゅっと何度が唇を押し付けて、仁美の唇を割って天元の舌が入ってきた。
「んんっー…。」
仁美は抱き締めてくる天元の腕を掴んで押し返そうとするが、頭と背中をしっかりと抱き締められて、仁美は少しも彼を剥がす事が出来なかった。
「…っはぁ…天元様…。」
唇が離れた時に自分を呼ぶ仁美の声と、熱い息に天元の心にムラッと情欲が湧いた。
しかしその情欲は一方的なモノでは、押し通していい事など無い。
「……はぁ………。」
天元は大きく息を吐くと、強く仁美を抱き締めて自分の気持ちを鎮めた。
「………………。」
しかし仁美は、体をピッタリとくっ付けられて、自分のお腹に当たっている固いモノに微妙な気持ちになった。