第1章 半々羽織
不思議だった。
女性を抱くと言う行為は初めてなのに、本能でこの昂りをどうすればいいかいいか分かる様だった。
義勇はゆっくりと、自身のモノを仁美に押し込めていった。
「っ!っ…あっ…っ…。」
「っー!」
仁美の中に押し込める度に突き上がる快楽に、義勇は震える手で仁美を抱き締めた。
「…っあ…仁美…。」
そのまま夢中で仁美の体を揺さぶった。
「あっ…はぁ…ぁ義勇様っ…。」
仁美も苦しそうに義勇を抱きしめ返す。
それは情欲に呑まれた夜だった。
初めて知った恋心も全て吹き飛び、ただ仁美の体を貪った。
仁美の綺麗な顔は、快楽で歪んでいても綺麗で。
義勇はその仁美を見て更に気持ちが昂った。
部屋の中に仁美の声と、義勇の荒い息が混ざり合って。
仁美の手を握りしめたら、仁美も自分が好きでは無いかと。
そんな期待すら生まれた。
そんな事は絶対にあり得ないのに。