第6章 虹色の目の無神論者
「俺に身を任せて。俺は仁美を傷付けない。仁美を気持ちよくしてあげる事しかしないから。」
仁美の小さな体を抱き締めて童磨は仁美に囁いた。
泣くたびに煩わしかった気持ちも愛しさに変わった。
こんなに弱い体で鬼を受け入れるなんて無謀な事を、無惨の為に頑張ろうとしている。
その健気さが無駄と分かっていても可愛らしい。
(きっと無惨様も鬼を受け入れる様になった仁美を愛でてくれるだろう。)
だってこんなにも仁美は可愛いのだから。
童磨は仁美の首筋に顔を埋めた。
血を流していなくたって、仁美から甘い香りがする。
ちゅっちゅっと唇で首筋を撫でた。
(ああ…齧り付きたい。)
「仁美…。ああ…本当に良い匂いだ…。」
この齧り付きたい衝動は何故か下半身の欲望に直結する。
仁美の体液ならなんでも昂った。
血でも愛液でも、口付けで絡める舌でさえ。
仁美の小さな頭を抱えて、童磨は仁美に何度も口付けをした。