第5章 傲岸不遜の鬼
「…んっ……。」
無惨の手が仁美の太ももに触れると、パサッとブーケがベットから落ちる音がした。
「ちゅっ…あ…旦那様……。」
舌を絡める呼吸も荒くなり、彼の手は仁美の背中にも渡った。
ボタンを一個一個丁寧に外していくと、仁美の白い肩が露わになった。
「っあっ…。」
舌と共に牙が仁美の肩に食い込んだ。
小さな痺れと一緒に仁美の唇が震えた。
この牙が自分に触れるのは怖くなかった。
その刺激より、無惨に唇を奪われて貪られる彼の手に、体は震えていた。
こんな風に体を彼に触れられるのは初めてだった。
たまに頬に触れ、頭を撫でていた手が今は仁美の体を弄っている。
無惨の舌が胸元までくると、小さな胸は彼の手によって持ち上げられている。
ドレスのインナーから仁美の乳首が見えると、無惨はその突起を口に含んだ。
「あっああっ…。」
仁美の声が漏れると、その声に合わせた様に彼の舌も動いた。
先程まで口の中で絡んでいた舌は同じ様に仁美の乳首を粘っている。