第5章 ぱーとなー
「ミへーラフィ侯爵令嬢と今回はパートナーを組むことになったんだ。だからな、衣装を……」
「まさか、ペアのご注文でございますね??!」
食い入るように前のめりでギルヴァの言葉に重ねたツァン
その様子にクククッと笑うギルヴァ
「そうなんだよ。この国に来てからのパートナーになったから手持ちの衣装ではちょっとだからな?外交会で使うから……」
マキアの肩を掴んでる方とは反対の手で数えていくギルヴァ
「できるなら、10ペアは欲しい。」
「「10!?」」
驚くツァンとマキア
「待ってください!ギルヴァ様!さすがに10ペアは多すぎますわ。大体でも5ペアで、あとはそれぞれ色で合わせるくらいが普通なのですよ??」
止めに入るマキアにハッ!と笑うギルヴァ
「その大体ってゆーのはこの国(ヒューニンザ帝国)の常識だろ??俺はデビアン帝国流で行くんだ。パートナーならそこは止めるな。」
「ですが!いくらなんでも10ペアを注文なんてツァンさん達の負担になってしまいます。」
「いいえ!!マキア様!!」
マキアの言葉に、ツァンは大きな声を上げる
「デバツスヤドレスショップの店主であるツァン。ずっと夢を見てたのです!!マキア様とお相手様のペアを作ることを!!だから無理ではありませんし喜んでやらせて頂きますわ!」
「ツァンさん?!」
やる気が出るツァンに驚くマキア
ギルヴァはフッと笑いながら
「さすがはデバツスヤドレスショップの店主というだけある。開会パーティーが4日後の夕方からある。せめて1ペアは間に合うか?」
「お任せ下さい!!最優先で取り組ませていただきますわ!」
そう言いながら深く一礼をするツァン
1ペアの衣装は最速で…
合計10ペアの衣装が作ることが決まった。