第5章 ぱーとなー
「あら!いらっしゃいませ!マキアさ……ま??…」
グクヤの妻であり
デバツスヤドレスショップの店主をしているツァンは、
ダークブルーのタイトスカートのスーツ姿で店に訪れたマキアを迎え入れたが………
「あっ……ツァンさん、お久しぶりですわ。」
顔を真っ赤にして少し額に汗をかいてるマキア
その後ろに高身長で体格の大きいギルヴァが片手で自分の口を覆い笑っている
「大丈夫ですか??マキア様?……まさか…お加減がよろしくないとか??」
「ち、違うのよ!ちょっと移動で使った竜車の車内が暑かったのよ……。それより!今日は貸切にして下さりありがとうございます。」
心配するツァンに説明しながら自らの顔を手でパタパタと扇ぐマキア
「そうなのですね……貸切はいつでも歓迎ですわ!お連れ様がいらっしゃるまで、こちらにてお休みください。冷たい飲み物を持って参りますね。」
「あ、ありがとう…ツァンさん」
案内された休憩場であるソファーに座るマキアだが、
隣に座ってクククッと笑うギルヴァのことをキッ!と睨む
「怒るなよ?パートナーなんだから、あれくらい普通なんだぞ?」
あれくらいとは竜車から降りるまでずっと横抱きの状態でいた事…
その事にマキアは恥ずかしさで赤面と汗をかいたのだ。
「そうは言っても私は魔族のマナーは存じないこと多いのですよ。なのにからかって……」
「いいじゃないか。可愛らしい一面が見れて俺は嬉しいんだぞ?」
そう言いながら軽くウインクするギルヴァに対して、
頬をまた赤らめるマキアは下を向く
すると、氷が入ったお茶を2つ持ってきたツァンが微笑み
「ご一緒の魔族の方は初めてご来店ありがとうございますわ。デバツスヤドレスショップの店主のツァンでございます。マキア様には夫婦共々、お店を利用していただいて感謝してますの。」
「ギルヴァ:ガイベルドだ。デビアン帝国の大将軍をしている。ツァンさんに頼みたいことあるんだがいいか??」
「まぁ?ドレス関連ですか?」
「あぁ……」
そう言いながらお茶を飲んでグラスを置いたマキアの肩を引き寄せて密着させるギルヴァ