第5章 ぱーとなー
「やっぱり、何かお礼をさせてください!」
ベンチから離れて、竜車に乗るために半歩先に歩くギルヴァの背中に言ったマキア
ドリンクをズズッと飲み干したギルヴァは、
マキアの分の空の容器と一緒に魔法でゴミ箱へ飛ばし
「ウーン……お礼はいらないんだが……」
「では、何か出来ませんか?」
お礼として何かしないと申し訳ないと思っているマキアに、
ギルヴァは、まぁ…とりあえず乗れ…と竜車へ乗るエスコートをして乗り込んだ。
車内に入りビーズクッションに座るも何かお礼をと諦めず…前のめりなマキアに頭をかきながら隣に座るギルヴァ
「お礼はしなくていい。ただ、お願いがあるんだ。」
そう言うギルヴァにキョトンとしながらも頷くマキア
ギルヴァは軽く咳払いをして立ち上がり
左手を胸に添えて片膝をつけて頭を下げながら
「俺のパートナーになってくれないか??」
「……え?……パートナー?…」
驚きながら聞き返すマキアに頷くギルヴァ
「その………マキアみたいなのは初めてなんだ。恥ずかしい話だが…この俺を怖がらず接してくれて…だからパートナーとして外交会で一緒にいて欲しい。頼む!!」
そう言いながら上げていた頭をまた下げて大きな手を差し出すギルヴァ
少しの沈黙が流れるも
マキアは驚いたが笑みを浮かべて、差し出された手を両手で握って
「よろしくお願いしますわ。ギルヴァ様。お誘いありがとうございます。」
「いいのか?!」
握手をしてくれたマキアに驚いて、頭をガバッと上げてギルヴァは聞き返した。
その反応にクスクスと笑うマキア