第5章 ぱーとなー
恥ずかしくて下を向きながら大人しく腕の中にいるマキアにポンポンと頭を撫でていたが、ふと止まったギルヴァ
「そうだ。マキア、さっきの髪留め出せるか?」
「え?…これですか?」
そう言いながら、髪留めを受け取ったギルヴァはガラス玉の飾りを見つめ陽の光にかざして見て
「これなら耐えれるか……」
そう言うのと同時に黒い光がガラス玉に宿り
パァシュ!!と音が聞こえて
マキアは一瞬目を閉じるも、直ぐに開くと
花弁があるガラス玉の中に黒と赤と金の色が混じった煙のようなのが入っていて遠目から見ると3色のグラデーションに染まってるように見えた。
「ギルヴァ様?何をしたのですか?」
「ん??闇と火と雷を混ぜた防衛魔法さ。空っぽのガラス玉だけど魔道具に使われるガラスなのが分かったからな。」
ほい!っと返されて両手で受け取るマキアは驚きながら
「3つの属性を反発せずに混ぜるなんて初めて聞きましたわ」
「ん?そうか?防衛魔法としては上位クラスだと思う。魔獣なら吹っ飛ぶ威力だぞ?」
「それ、危険じゃありませんか??」
「相手が殺す気ならそれ相応の反発になるだけだ。無差別に吹っ飛ばすなんてお粗末な魔法は使わねぇよ。」
「それなら……防衛には相応しいですね。」
「着けてみろよ。」
「え?」
「ほら…」
そう言いながらマキアの三つ編みの髪を触れるギルヴァ
「あっ……えぇ…」
頷いて三つ編みの毛先の方にあった髪留めを取り、防衛魔法が付与されたガラス玉の方が前に来るようにして結んでみる。
「いかがでしょう??」
「うん……似合ってる。それ持ってるようにしろよ?」
「え?でも……」
「魔法使えない場面でも守ってくれるから、いいな?マキア」
「わ……分かりました。ありがとうございます。ギルヴァ様」
そうお礼を言ったマキアに満足そうに笑みを浮かべるギルヴァ