第4章 おでかけ
「えっと……理由は3つあって…」
そう言いながら、お店近くのベンチに座る2人
「なんだ??」
「1つ目は、ここら辺は下位貴族の住宅街と平民街の間にあるんです。」
「場所的に上位貴族の令嬢が易々と来れないってか?」
そう言うギルヴァに頷くマキア
「2つ目は、女性陣だけで行くのは危ないと言われてる道からそんな離れてないんですよ。そこにビィナさんやエマリビア皇太子妃を連れては来れなくて……」
「……貧困街でもあるのか?」
「えぇ……食事会でも話しましたが、闇属性を持つ人間が行き着く先は貧困街なのです。余程の貴族の後ろ盾がない限り……」
「追いやるのか?ハンッ……人間がやりそうな事だ。」
そう反応するギルヴァに苦笑するしかないマキア
「……んで?3つ目は??」
聞きながらドリンクを飲み始めるギルヴァに、ギクッと肩を揺らして目を泳がせて、自らもドリンクを飲むマキア
「あ……えっと……ガイベルド卿が甘いのお好きと聞いたので!!」
「嘘だな。」
ズバッと断言しながら、垂れそうになる生クリームを太い指で掬い舐めるギルヴァ
「なんで嘘だと思うんですか??」
「顔にウソって出てる。」
え!?と言いながら頬を触るマキアに、クククッと笑うギルヴァ
「んで??本当の3つ目は??」
再度聞いたギルヴァに、観念したマキアは亜空間を開いて手を入れて取り出して見せたのは……
紫色の太めのリボンに真ん中に5枚の花弁がついたガラス玉がついている髪飾りだった。
「これを貰うために必要だったのです……」
「何が??」
「………………って」
「え??」
聞き返すギルヴァに赤面するマキア
「だから……っ……カップル限定なんですって!!」
そう言いながら恥ずかしそうに下を向くマキア