第1章 はじまり
デビアン帝国
首都 ヴィーク
天暦221年
3月Ⅰの雷の日
デビアン帝国の気候は魔素の影響で曇りか雨しかない
この日も朝から雨が降っていた。
デビアン帝国城の廊下を歩く影
255cmという身長が高いのもあるが体格全体が大きい男
光沢あるダークグレーのマントが背中を覆う
上半身は黒いスーツだが体型が大きいのはよく分かる
下半身は黒のズボンがあり、腰にはダークグレーのチェーンが揺れて音が鳴る
すれ違う者は皆が端により頭を下げていくが殆どが見て分かるくらいの震えている
震えるくらい怖がられるのは
体格の大きさのせいか
纏う魔力のせいか
額の上にある禍々しい2本の少し曲がった角のせいか
威圧の覇気のせいか
どれも震えるのに値する男
デビアン帝国の軍のトップである大将軍
そして、デビアン帝国の幹部の1人
ギルヴァ:ガイベルド
武器である薙刀を振るうために腕は太く
腕を支えるための胸筋は厚い
足も太く猛々しいと言える
そんなギルヴァが何故にデビアン帝国城の廊下を歩いてるのか
途中で別の横にある廊下から歩いてきて、ギルヴァに怯える様子など微塵もなく、ギルヴァに近づいてきた男がいた
「ギルヴァ!帰ってきたんだ」
「レンヒ……あぁ、先程な…」
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レンヒ:シクロスキー
デビアン帝国幹部の1人
シクロスキー辺境伯爵家の三男
魔法武具庁の長官であり、軍とも関係することが多い
深緑色の髪はセミロングで前髪を留めるために黒いカチューシャをしている
瞳は黄緑に黒が少し混じった色、長身で青白い肌の細身
黒のベロアのスーツ姿
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