第4章 おでかけ
「今日はありがとうございました。」
魔法塔へと行くための馬車が迎えに来て、ホテルの正面玄関に見送りに来ているのは、ビィナとレンヒとギルヴァの3人
「ごめんなさいね?エマリビア皇太子妃は疲れちゃったみたいなのよ。」
夕食後にフラフラしてるエマリビア皇太子妃を護衛兵とガエテ皇太子が連れて行ったのだ。
それについて謝るビィナ
「いえ!大丈夫ですよ。まだ移動の疲れがあったのでしょう。明日も無理せずに、別日にでも大丈夫とお伝えくださいませ。」
そう言うマキアに、ありがとうね。と伝えるビィナ
ギルヴァは預かっていた買い物した荷物を御者に渡す。
「ビィナも疲れてるんじゃないの?大丈夫?」
「レンヒ、私は大丈夫よ。」
心配するレンヒに微笑むビィナ
ビィナからレンヒは婚約者というのを聞いていたマキアは優しく微笑み見ていた
そんな様子を見ているギルヴァはマキアに話し掛けようにも、夕食時に目を逸らされたことを思い出して止め、口にしたのは…
「遅くなるだろ。早く乗りな?」
ギルヴァは言いながら手を差し出し、マキアは少し頬を赤らめながらも頷いて、ギルヴァの手を握り馬車に乗り込む。
「何かあれば連絡してくださいね?おやすみなさい!」
「おやすみなさい。」
挨拶しながらの馬車が走り出し、マキアの挨拶を返したのはビィナとレンヒだけ
ギルヴァは軽く手を挙げただけだった。
見送りが終わり、部屋に戻ろうかとホテルの中へ入ろうとした時
べシッ!とギルヴァの背中が痛み振り返ると、ビィナが睨みながら閉じた扇子で叩いたのだ。