第4章 おでかけ
「ガイベルド卿?」
声が聞こえて、振り返ると…そこにはマキアがいた
「ミへーラフィ令嬢?」
「席を立たれて戻ってこなかったので、支配人に聞いたら、こちらにいると聞きまして」
「あぁ……コレをな?」
そう言いながら指に挟む煙草を見せるも、煙がマキアの方に行きそうになるのを、手で扇ぎ消すギルヴァ
「すまん。煙は大丈夫か?」
「大丈夫ですわ。養父も葉巻を吸うので煙は気になりませんわ」
「そうなのか?…だいたいの女は嫌がるけどな?ウチの女性陣も嫌がるし……」
そう言いながらも吸うギルヴァにクスクスと笑いながらのマキア
「それでこちらで吸われていたんですね。お酒も飲まれてたので心配してました。」
「あぁ…酒は大丈夫だ。そんな強いのじゃないだろうし、俺はそうそう酔わないのだ。」
「お強いんですね?」
「そうなのか?デビアン帝国では普通だぞ?俺より強いのなんているさ。」
「まぁ、そんな強い方々がヒューニンザ帝国に来たらお酒が足りなくなりそうですわ」
驚きながら笑うマキアを見下ろしながら、また煙草を吸うギルヴァは、ふと先程の怯えた令嬢たちのことを思い出した。
「ミへーラフィ令嬢」
「はい?」
「1つ気になること聞いてもいいか?」
「え?えぇ……どうぞ。」
質問に答えてくれるマキアに、ギルヴァは煙草を吸いきって吸殻を軽く炎で塵に燃やしきると…
マキアと向かい合うように立つギルヴァ
「俺が怖くないのか??」
「え?」
聞きながら首を傾げるギルヴァに同じく首を傾げたマキア