第3章 なかよし
頬を赤らめてるマキアに優しく笑いながらビーズクッションの1つに座るギルヴァ
ビィナに連れられてエマリビア皇太子妃との間に座るマキア
ギルヴァは、マキアの小さく細く力を入れたら壊れてしまいそうな手を握ったのを思い出して、握った手の方を軽く開いたり握ったりした。
レンヒはそんなギルヴァの様子を面白く見ていた。
「本当に車内とは思えませんね?」
驚きながら車内の亜空間を見渡すマキアにでしょ?と言うエマリビア皇太子妃
「人間は亜空間で馬車環境は変えてないのね?」
そう聞くビィナに頷くマキア
「外の様子を見るためもあるし、亜空間を使える魔力の御者が必要でしょう。それは難しいかなと思いますわ。」
「外も見えるわよ?」
そう言いながらエマリビアが立ち上がり、亜空間の何も無いところを左から右へスライドすると窓になり、ヒュマの街並みが見える。
「まぁ!凄い!」
エマリビア皇太子妃の隣に立ちながら街並みを見るマキア
その風景を見て道を理解したマキアは振り返り
「もう少しで大通りに出るので着きますわ。」
そう聞いて、おぉ!っと喜ぶ4人の魔族
竜が引く車体が止まったところは…
首都ヒュマの中で貴族達がよく利用されるという通り
ハイヒュマ大通り
「わぁ!!すごいわ!」
そうはしゃぐエマリビア皇太子妃に、キョロキョロ見るビィナ
レンヒもキョロキョロと見ている中
「す、すみません。」
「謝ることないって。ほら、ゆっくりな?」
ギルヴァの手を握りながら車内から出てきたマキア
「ありがとうございます。」
「どういたしまして。」
微笑むマキアに一礼するギルヴァ