第3章 なかよし
「各種族によって、属性魔法に相性があります。ドワーフ族は土と火。人間は、火と水と風と土と雷と多く……エルフ族は、光と風。」
そう話すマキアに頷いている一同
そんな中でギルヴァは少し考えていた。
(人間なのに光属性との相性が合うなんて珍しいよな。)
マキアは話を続ける
「エルフ族やドワーフ族はよく分かりませんが、人間は闇属性に耐性がないと言っていいくらい苦手な属性なのです。中には闇属性を得意とする方はいますが、身体への影響があるので、頻繁には使えません。」
「人間が闇属性を使い続けるとどうなるのだ?」
ガエテ皇太子の質問に少し困った顔をするマキア
「闇に飲まれます。」
「飲まれる??」
聞き返したレンヒに頷くマキア
「飲まれた人間を1度だけ見たことありますが……手足は黒く石化し、視界も見えなくなって痩せこけていました。」
そう言ってすぐに頭を下げるマキア
「申し訳ありません!闇属性が主である皆様方がいるのに、闇属性のことを悪いように言ってしまって…私は闇属性は悪いと思わないのです。光属性と上手く使っていけば、飲まれるような行為はないと思うのです!」
「それは……実践してるのか?」
そう聞いたのはギルヴァでマキアは答えるのに戸惑うも一呼吸してから
「光属性を持つ1人として、闇属性の人間への治癒と飲まれないように光属性の魔法を注いでますが……これといった成果はまだ……」
そう言いながら落ち込むマキアに近くまで寄って座ったビィナ
「ミへーラフィ令嬢が謝ることはないわ。人間の国として闇属性と良い関係を築こうとしてるのでしょう?」
隣に来たビィナに下を向いてたマキアはビィナの方を見て
「ネクラーノア卿……」
「あらあら、そんな悲しい顔をしたら綺麗な顔が台無しよ?貴女は貴女のできることしてる。それだけで私たち魔族は嬉しいのよ?闇属性を受け入れてくれるのだからね?」
優しくマキアの頭を撫でるビィナに涙を浮かべるマキア