第3章 なかよし
夕食会のために着替えたギルヴァは、宴会場となる下の階に行くために魔法エレベーターを待つ
黒のタキシード姿堅苦しいせめてもの抵抗で紺色のネクタイを緩めている
護衛兵は別の食堂にて自由に夕食らしく、ギルヴァもそちらのが気楽なのになって思っていた。
「ギルヴァ!」
ふと声が聞こえて顔を向けると
深緑のマーメイドドレスに髪を下ろしているビィナと
同じ深緑のタキシード姿に一つに髪を結ってるレンヒがいた。
「おう!お揃いで」
「気だるそうね?」
「俺も護衛兵と同じ食堂じゃダメか?」
「ダメに決まってるじゃん!」
ギルヴァの様子に見ながらのビィナとダメ!!と言ったレンヒ
軽く舌打ちしたギルヴァ
3人はエレベーターに乗り込む
「幹部なんだからさ。そういう場は慣れなきゃダメだよ?」
「俺は戦う場だけでいいんだよ。社交場なんて面倒臭い」
「幹部がそう言わないのよ?」
ギルヴァの文句にレンヒとビィナはお互い顔を見ながら呆れる
エレベーターが宴会場の階に着くと……
右に流した形で三つ編みをしていて、メイクも変わっていて
Aラインだが長袖のレースがある空色のドレス姿のマキアは総支配人と話をしていたが、デビアン帝国の幹部3人に気付き、丁寧にドレスを持ちながら礼をする。
その姿に驚いた3人
「お待ちしておりました。シクロスキー卿、ネクラーノア卿、ガイベルド卿。まだ皇太子殿下と妃殿下は来ておりません。」
レンヒとギルヴァがマキアの姿に固まっているのに気付いたビィナは2人の背中を軽く叩き、マキアに近寄る
「ミへーラフィ令嬢でしたね。待たせてしまいすみませんね。」
「いえ、私が早く来ただけなので、食事会へ来て下さりありがとうございます。養父と兄達は別件があり私のみとなり、申し訳ございません」