第11章 かいかいぱーてぃー
「うわ……魔法塔長…やっちゃった」
「絶対にミへーラフィさんのこと、怒らせたじゃん」
「魔法塔長の魔法展開を相殺したとか……本気だ……」
魔法塔員達が話しながら、
デニス副長の後ろに回り込んで小声で話していた
「待って待って!!マキア!話をしましょ!」
リサンドは降参で両手を上げる
「話を…してますよ?…
…あっ……もしかして、私とクイト…
それだけじゃなくて、私のグループにいる塔員達も
付与魔法の手伝いをさせる為に集めて欲しいってことですか??」
笑みを見せたまま、マキアは問いかける。
「違う!違う!…言葉が足らなかった…
付与は俺と副長達でやるのよ!
マキアとクイトには…
魔法鉱石の設置の方を手伝って欲しいのよ!!」
リサンドの言葉にマキアは動きが止まり
「えっと……
設置については…エドウィン皇帝陛下が、
魔法塔を中心にして…
各侯爵一派も手伝うよう言ってましたよ?」
「え??言ってたの?…いつ?!」
「いつって……」
リサンドの問いかけに、首を傾げるマキア
ギルヴァは少し考えてから
「フォティオス魔法塔長…
エドウィン皇帝陛下の期間延長の話は聞いてたよな?」
「え?……話?……何それ?…
俺は、期間延長の事を参加者達が話したから、
猫の状態で隠れて聞いたんだよ……
てか、ちょっと待て!!
期間延長の話だけかと思ったら……
まさか…その時に、魔法鉱石の話をしたの??
あの人!(エドウィン皇帝陛下)」
リサンドの話を聞いた
マキアは、片手を上から下へ動かし
白色と青色、それぞれの魔法陣が消えた。
魔法展開が消えて、安心するリサンド
改めて大きく深呼吸したマキア
「フォティオス魔法塔長……いつ頃に会場に来たのか…
お聞きしてもいいですか??」
「あー!また呼び方……マキア?」
「いつ!!…開会パーティーの会場に到着されましたか??
フォティオス魔法塔長」
呼び方のことを言ったリサンドに、被せるように聞くマキア
「え?……えっと……そうね……40分前?だね…
馬車から降りて会場入る前に、変身した時に時間を見たから…」