第11章 かいかいぱーてぃー
「話に割り込んで悪いが……
本当に特大サイズの魔法鉱石があると考えていいんだな??」
ギルヴァがリサンドに聞いて
リサンドは笑みを見せて
「えぇ……魔法鉱石の特大サイズはあるわ。
信じられないかもだけど……
ちょっと運搬の関係で…
転移魔法の付与をやるのは、4つ中3つが必要だけどね。」
「えぇ!!??」
リサンドの状況の話を聞いた
マキアとクイトを中心に魔法塔所属の全員が驚いて声を上げた
「嘘でしょ。」
「今、付与をやるって言った?」
魔法塔員達が各々で言葉を零す
「魔法鉱石に付与がまだしてない……」
デニス副長は考え込む
クイトはリサンドの肩に手を置いて
「リサンド魔塔長……マジで言ってるの?……付与の件……」
「マジよ!嘘ついてどうするのよ。お馬鹿ね。」
リサンドの言葉の衝撃パンチに身体がふらつく
「リサ……いちようお聞きします。
付与魔法は…どなたが??」
マキアの真剣な目に、リサンドは笑顔を見せて
「もちろん!俺が中心でやるけど…
副長の全員をサポートさせるわよ。
お家のことあるだろうけど、
外交会の為と言えば、家は何も言わないでしょ。
あっ……クイトとマキアも別で手伝ってね??」
「え??」
クイトが名前を呼ばれたことに驚き
同じく名前を呼ばれたマキアは下を向き…
右足のヒールを大きく床に打ち
カッカッ!!と音を鳴らして響かせ
マキアの足元に白色の魔法陣が大きく展開される。
魔法塔員達が驚き、デニス副長と一緒に後退りする中
「そうですか……」
顔を上げて笑みを見せるマキアだが、目は怒りの感情しかない。
「…マキア?」
リサンドが苦笑する
「…いつも…いつも…言ってますよね?
大きな仕事や急ぎの仕事をやって欲しい時には、
分かった時点で、直ぐに言ってくれないと困ると……」
白色の魔法陣が光を放ち白いリボンが数本現れて
リサンドの立っている両足を揃えて拘束させた
「ちょ!?……こらこら?マキアちゃん?」
リサンドが赤色の魔法陣を足元に展開し
白いリボンの拘束に火をつけるも…
それとほぼ同時に片手を前に出したマキアが
青色の魔法陣の展開をしたことにより、
赤色の魔法陣と火が、水に包まれて消えた