第11章 かいかいぱーてぃー
リサンドは猫から元の姿に戻って頬を膨らませる
「確かに…ミルアちゃんは可愛いけど…
そこまでハッキリ言わなくていいんじゃない?」
「猫に変身したことの感想を述べただけです。
それに…私が近くにいると分かって…
猫から熊に変わった意味が分かりません。」
「だってぇ…熊なら強くて可愛いから他の魔法塔員じゃ無理でも…
副長達やマキアのレベルなら捕まえられるでしょ?」
「魔法塔員達に見つかったなら、
そのまま大人しく変身解いてください。
彼等は開会パーティーに参加しながらも、
貴方を探していたのですよ?フォティオス魔法塔長」
「マキア!…また呼び方!」
「…リサ……私は、魔法塔員として外交会に居るんじゃないと…分かってますよね?」
「えぇ……分かってるわ。手紙もちゃんと読んだわよ。」
呆れながらのマキアにリサンドは返事しながら
少し後ろにいるギルヴァ、レンヒ、ビィナの方を見て微笑み
優雅に両手を広げて、ヒューニンザ式の礼をして
「デビアン帝国の幹部であるお三方ですね。
お恥ずかしい所を見せしてしまい申し訳ありません。
俺は、リサンド・フォティオスと申します。
ヒューニンザ帝国、魔法塔長をしております。
皆様に、ご挨拶を申し上げます。」
挨拶をする時の声が、
さっきまでマキア達と話していたのと違って…
低く男らしい声になった。
マキアは軽く溜息をつきながらも
リサンドに合わせてヒューニンザ帝国式の礼をし
クイト、デニス副長、そして他の魔法塔員達も…
ギルヴァ、ビィナ、レンヒに向かってヒューニンザ帝国式の礼をした。
デビアン帝国の3人はお互い目を合わせながら、返しの礼をし
「レンヒ:シクロスキーです。
デビアン帝国、魔法武具庁の長官してます。」
「ビィナ:ネクラーノアです。
デビアン帝国、魔法陣・魔法書物庁の長官をしておりますわ。」
「ギルヴァ:ガイベルドです。
デビアン帝国、軍の大将をしてる。」
自己紹介を終えて、お互いが頭を上げると
リサンドは両手を合わせて喋る声が高くなる。
「よろしくお願いしますね。
シクロスキー様、ネクラーノア様、ガイベルド様
それに、ガイベルド様は…
マキアのことをよろしくお願いしますね。」