第11章 かいかいぱーてぃー
ギルヴァとレンヒが走りを止めて見た先には……
ギルヴァとレンヒから1番近い場所にいる
黒と緑の魔法陣展開をさせて盾に囲まれてるビィナは、呼ばれた声に振り返る
「れ……レンヒ??」
廊下の奥には…
深紫色のローブの男女の集まりが驚きの表情で、ある物を見ていた。
ビィナの近くには、マキアがいた
マキアの前に小さな青色の魔法陣
背中には自らの身長の倍以上ある直径が大きな青色の魔法陣が展開されていて
大きな青色の魔法陣からは、
青と白のまだら模様の鱗に包まれた大きな尻尾が出ていて、
茶色く光る熊を拘束していた。
尻尾と一緒に大きな青色の魔法陣から水が出た形跡があり
マキアは水を被って衣装が濡れていた。
ギルヴァの呼び声を聞いて
目の前にある魔法陣を消して、振り返ったマキアは笑みを浮かべ
「あっ……ギルヴァ様…」
「マキア……侵入者か!?」
驚きながら近寄るギルヴァに、
マキアは微笑みながら首を横に振り
「捕獲です。」
「捕獲??」
ギルヴァは聞き返す
「マキアちゃん!大丈夫?」
「マキア!びしょ濡れじゃない!!
だから…盾を出すよう言ったの??」
レンヒは心配し、一緒に近寄ってきたビィナが驚く
「あっ……良かったぁ……ビィナさんは濡れなくて済みましたね。」
「分かってて、召喚をやったの?!」
ビィナの言葉に頷くマキア
「えぇ……この子は異界の湖にいるのでね?」
「〜あ…主……ごめん……本当にごめんね…〜」
高い声が尻尾を出している青色の大きな魔法陣から聞こえた。
「アグセルピ?……謝るのはダメって言わなかった??」
マキアは手を伸ばし尻尾を撫でながら、アグセルピと呼んだ尻尾に話す
「〜でもでも……いつもみたいに外と思っていたから…ごめんね…〜」
「大丈夫よぉ…もう…すぐに謝るんだから…
私の召喚に応じてくれてるのだけで嬉しいのよ?
アグセルピは、私の召喚獣なんだから…ね?」
「〜うぅ……主……〜」
「泣かないの。泣く子には魔法陣から出て、顔見せて貰うわよ?」
「〜だ……ダメダメ!……主だけ!主だけならいいよ……〜」
アグセルピの言葉に、クスクスと笑うマキア