第11章 かいかいぱーてぃー
「仕事なのですから当たり前なのです。リュウラ卿
では……失礼いたしますね。ギルヴァ様…行きましょ。」
「あぁ…」
「お時間をいただきありがとうございました。
ガイベルド大将軍。ミへーラフィ侯爵令嬢。」
マキアに声を掛けられギルヴァは返事をし
頭を下げるリュウラのことを横目に見ながら…
2人は歩き出す。
リュウラは頭を上げて
マキアが見えなくなるまで目で追いながら
マキアの頭を撫でてた、自らの片手を口に覆い
「やっぱり真面目で可愛いなぁ……マキアは…
あっ!……綺麗だよって言うの忘れちゃったなぁ……」
小声で呟くリュウラはクスクスと笑う
リュウラと距離を取って
待っていた令嬢達が近付き声を掛けると、
リュウラは何事も無かったように笑顔で対応をする。
「……ありがとうございます。」
歩いていた給仕から飲み物が入ったグラスを貰い、
一気に飲んだマキア
「大丈夫か?マキア…」
腕を組んでるギルヴァから声を掛けられて、
空いたグラスを別の給仕へ渡しながら扇子を広げ扇ぐ
「すみません…お恥ずかしい所を見せました。」
「いや…いいが……同級生だったとは思えない対応だったな。」
「リュウラ卿だからです。……疲れるのです。」
「疲れる相手をよくできるな…」
「アカデミー在学の時に、友人は何人かいましたが……
リュウラ卿の…雰囲気?…軽い感じに…嫌で最初は逃げてました。」
「逃げるわな…」
「えぇ……でも、魔力探知が得意なのかすぐに見つかるので…
逃げるの止めて、魔法で分かってもらおうと思ったんですが……」
また溜息つくマキア
「彼の魔法技術の成績は上位……私も上位でしたが…
私が真剣に魔法展開をやっても、リュウラ卿は楽しそうに遊びながら相手をし…最後には何故か褒められる。
卒業してからは、社交場や軍で居ても面倒で無視し続けました。」
「無視してたのか?」
「仕事で軍に行くと関係なくても必ず話しかけてきますし…
社交場では単独参加で壁際にいて無視しても話は止まらないです。
踊りには何回も誘ってきますし……
他の単独参加してる令嬢がいても特に何かある訳でもなく……
手紙もよく来ます……」