第11章 かいかいぱーてぃー
「やっと見つけましたよ……ゲルズ少将。」
ゲルズが声の方へ向く
ギルヴァとマキアも顔を向ける
マキアは声を掛けてきた人に驚く
声を掛けた1人の男性は、
イセドと同じく正装軍服姿で腰に手を当ててため息をついていた。
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リュウラ・シギーハ
前髪とサイドは紫色で他全体は茶色の1つに結ってある髪
紫色の瞳、表情が柔らかく笑顔が似合う顔
身長はマキアと同じくらい
筋肉質で細身の男性
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「あれ?リュウラ…どうした?」
「どうした?じゃありませんよ。
帰りたいから上官を探してくれって、俺と何人かの部下に言っといて、見つけて連れてきたと思ったら、ゲルズ少将が場所を移動されたんじゃないですか……」
リュウラと呼ばれた男性は苦笑しながら、先程までイセドがいた場所辺りを親指で指す
「あっ!……わ、悪い……久しぶりの友人を見かけて…つい……」
思い出したイセドは、謝りながらギルヴァの方を見る
「頼んでたの忘れてどうするんだよ。イセド」
ギルヴァは呆れながら言い、マキアも苦笑する
「悪い!!俺、行くな?
連絡するからまた会おうぜ!ギルヴァ!
ミへーラフィ侯爵令嬢、バタバタとすみません。」
「あぁ、またな……分かってるから行け。奥さんと子供によろしくな。」
「ゲルズ少将、お気になさらず…またお会いしましょう。」
ギルヴァとマキアの言葉に手を合わせて謝りながらのイセド
「ゲルズ少将…
ファルワ大将は庭へ出る扉のところでお待ち頂いてます。
他の者には大将の足止めで伝達済みです。お疲れ様でした。」
「すまん!リュウラ!助かった!」
礼を告げて足早に人混みの中へ行ったイセド
リュウラはイセドを見送って軽く溜息つきながらも、
ギルヴァとマキアの方へ向き直し、
ヒューニンザ帝国式の丁寧な礼をする。
「突然に失礼致しました。
ヒューニンザ帝国軍所属…大佐…シギーハ男爵家のリュウラと申します。
ガイベルド大将軍様とミへーラフィ侯爵令嬢にご挨拶申し上げます。」
「シギーハ大佐、挨拶に感謝する。気にしなくていい…仕事だからな。」
ギルヴァは挨拶を返す。
「お気遣いに感謝いたします。そして……」