第11章 かいかいぱーてぃー
「そこまで妹のことを気にして下さり感謝いたします。ガイベルド大将軍」
ズイキとギルヴァのどちらが口を開く前に…
ザハヤが眼鏡のズレを直しながら感謝を伝えた。
ズイキは小さく舌打ちしてギルヴァを睨むのをやめ
ギルヴァはズイキからザハヤの方を見て、フッと笑いながら
「感謝してくれるのはいいが、俺にとっては大切な人だから当たり前なんだよ。」
「当たり前ですか……パートナーという関係で……
そこまでとは……妻から聞いた通り…妹と仲良くしているのですね。」
ザハヤの言葉はどこか冷たさを感じながら
ギルヴァは妻と聞いた時にハミアの方を見ると、ハミアは視線を感じて何も言わずに頭を下げる
「あぁ……聞いた通りだよ。
パートナー関係だからこそ…俺は想いを行動で見せるんだ。
それが俺ら(デビアン帝国)流なんだ。ザハヤ卿…」
「そうですか。……マキア」
「は…はい!……ザハヤ兄様」
ギルヴァの意見に興味無さそうに返事しながら
ザハヤはマキアを呼び
少し緊張気味に返事するマキア
「パートナーを組むと、単独の時より招待が増えます。
外交会という期間が延びたことも含めて…
パートナーの相手が他国の方なら余計にです。
仕事を疎かにしないように…いいですね?…」
「はい!デビアン帝国の皆様のサポートをしながら、
仕事はもちろんのこと…
パートナーとしての役目も…しっかり努めます。」
「いちよう言っておきますが……
あんな風に…先を考えないのは迷惑なんですよ。」
ザハヤが軽く目を向けた先には……
ヒューニンザ帝国軍の仲間内と話しながらお酒を飲んでる
ミへーラフィ侯爵家 次男のジリュウ
そして、ジリュウの妻であるランコは、ジリュウから離れて友人と楽しそうに話をしている。
「ジリュウ兄様達は、ある意味お忙しそうですね……」
「……開会パーティーの意味を分かってるのか…疑問です。」
苦笑するマキアと、冷ややかな表情のザハヤ
「マキアは、パートナーもいますが…
ミへーラフィ侯爵家の者としての行動を考えなさい。…いいですね?」
「私ができることを、ミへーラフィ侯爵家の一員としてやっていきます。」
真剣にザハヤを見つめ返事するマキア