第11章 かいかいぱーてぃー
「とりあえず……給仕を探すか…誰かに頼んで行かせるのもいいが…色々面倒だからな。」
「そうですね………あぁ……ちょうどいい所に…」
「…ん?マキア?」
ギルヴァとマキアに声を掛けたい者たちがいるのは2人は分かっていたが…
覇気を薬にて抑えてるにしてもギルヴァの見た目に、なかなか声をかけられずにいて
パートナーであるマキアは声を掛けやすいかと思ったが…ギルヴァからの視線があってこちらも声を掛けるのに勇気がいる。
マキアが誰かを見つけて、ギルヴァと腕を組みながら歩く
「ギルヴァ様……先に言っときます。これからの私の態度に合わせてくださいね。」
「は?」
「後で事情を話しますので、合わせてくださいね。」
「あぁ…分かった…」
何か分からずのままギルヴァは返事をする。
ある貴族の男達が3人で話をしている所へ近付く
「あら??こんな所にいたのね??…ハイブ家の皆さん?」
マキアの声に3人のうちの2人が気付いて頭を下げて、それに気付いて振り返る残り1人
「……っ!?……ミへーラフィ侯爵令嬢!」
振り返った1人は、
黒髪に丸眼鏡をかけていて丸みを帯びた体型
くすんだ紫みの青色のスーツの男性は、急いで何かを後ろに隠して頭を下げる。
マキアは、ギルヴァの腕から離れ、ドレスと同じ色の扇子を出して拡げ口元に持っていく
「ミへーラフィ侯爵令嬢に、ご挨拶申し上げます。ハイブ伯爵です…」
「ごきげんよう……ハイブ伯爵……そして、ご子息のお2人も…」
マキアはジッと冷たい目で、ハイブ伯爵を見てから、その後ろにいる2人の男性を見る
「ミへーラフィ侯爵令嬢にご挨拶申し上げます。」
「ご機嫌麗しゅうございます!ミへーラフィ侯爵令嬢!」
「えぇ…ごきげんよう……ねぇ、ハイブ伯爵夫人はどちらにいるの?」
ハイブ伯爵家の男性達が肩を揺らして顔を上げる。
先程まで見ていた優しい雰囲気とは
真反対とも言える態度のマキアに驚きつつ黙って見てるギルヴァ
ハイブ伯爵は苦笑しながら
「つ……妻に何か御用でしょうか?」
マキアは、秘密裏に左足のヒールの踵部分を軽くコンッと鳴らし緑色の小さな魔法陣を展開させた。