第11章 かいかいぱーてぃー
「いらしたわ!」
「やっぱり…控え室だったのね」
「帰られたかと焦った…」
「外交会の期間変更ですから話をしていたのでしょうね」
「移動される時の魔法展開…」
色々と話をしている開会パーティー参加者たちが見る先は…
ギルヴァ達が入場した扉から会場であるディアノチェ大広間へ入ってきたデビアン帝国一行
デビアン帝国の護衛騎士も一行の後ろにいる
先頭にはガエテ皇太子とエマリビア皇太子妃が参加者達に笑みを見せながら歩き
その後ろに…ビィナ、レンヒ、マキア、ギルヴァが歩く
「今すぐ帰りてぇ……」
「今、会場に戻ってきたばかりよ。お馬鹿…」
ギルヴァの呟きに、ビィナは注意する
その2人のやり取りにパートナーであるマキアとレンヒは、それぞれと腕を組んだまま苦笑する。
皆がそれぞれ会話をしながら、立食を楽しんでる。
「とりあえず…ここでいいかな?」
デビアン帝国一行が止まったのは、庭に繋がるガラス扉の1つ
護衛騎士は端に寄る
ガエテ皇太子が言って、頷くエマリビア皇太子妃
「飲み物を用意を給仕に伝えますね。ご希望ありますか?」
「お酒じゃなければ、なんでもいいわよ。挨拶や話があるから…」
マキアが聞くとビィナが答えて、頷くガエテ皇太子とエマリビア皇太子妃
「レンヒ、ビィナ……皇太子両妃殿下を頼んでいいか?俺はマキアと一緒に行く。」
「もちろん、傍にいるけど……いいのかい?」
ギルヴァの頼みにレンヒは首を傾げる
「どうせ、歩いてても止まってても、誰かしらに声を掛けられるんだ。だったら、歩いてる方がいい。それに……」
ふと目を向けると聖クルセミアの者たちと分かる白と金色の祭服を着た者たちを軽く見るギルヴァ
「動きながら色々見たい。」
「分かったよ。喧嘩しちゃダメだよ?」
レンヒの言葉に冷めた目になるギルヴァ
「そこまで馬鹿じゃねぇよ。」
「そうだね。いちようね……」
レンヒは微笑むも目は真剣でいる
「……マキア、行くぞ」
「は、はい。……すぐ見つけますね。」
「焦らなくて大丈夫よ。」
マキアにビィナは微笑み手を振る
ギルヴァとマキアは、デビアン帝国の4人と離れて会場を歩き出す。