第11章 かいかいぱーてぃー
「え?それは教えてあげようと思いましてね?
ミへーラフィ侯爵家のサポートの仕事がある旦那様とご子息が…
挨拶回りもしないで、お食事を楽しんでいらっしゃると……」
言葉と同時に扇子を持たない方の片手を下から上に動かすと
ハイブ伯爵の後ろから料理がたくさん乗った皿が青色の魔法陣に囲まれ頭上へ浮かんで出てきた。
「あっ!!ミへーラフィ侯爵令嬢!?」
「ミへーラフィ侯爵家の誰にも挨拶へ行ってないわね?
……我が家をなめてるの?」
「そんなことは…申し訳ございません…」
ハイブ伯爵がまた頭を下げる
「別に謝罪の要求はしてないわよ。
それと入場を見てなかったの?
私、1人じゃないんだけど?」
「え?……あっ……パートナーの方が……」
ハイブ伯爵が顔を上げて焦った様子でギルヴァを見上げる
「申し訳ございません!ミへーラフィ侯爵令嬢
自分たちは10分程前に会場に着きまして……」
「馬鹿!!マックル!!」
「え?ニッキア?」
ハイブ伯爵家の令息の1人であるマックルの言葉に、もう1人の令息のニッキアが注意し…マックルが首を傾げる…
「ハァァ…」
マキアが大きな溜息をつき、ハイブ伯爵家の3人が肩を揺らす
「遅刻ですか??…外交会初日…それも開会パーティーに?」
マキアの言葉に下を向いてしまうハイブ伯爵家の男性達
すると、ギルヴァの方へ向いて笑みを見せるマキア
「ギルヴァ様、こちら3人は我がミへーラフィ侯爵家の家臣の1つであるハイブ伯爵家の者たちです。
どうやら私たちの入場を見てなかったので…
知らないであろう彼らの為に貴方のことを紹介してもいいですか?」
ギルヴァはマキアからハイブ伯爵家の男性達を見下ろし
「遅刻するような相手に…紹介は必要か?」
「え?」
ギルヴァの言葉に、ハイブ伯爵は驚き顔を上げ
マキアは笑みを見せて
「そうですわよね?……遅刻の件…
お養父様に伝えようかしら?」
その言葉にハイブ伯爵はまた頭を下げて
「申し訳ございません!!
あの……ミへーラフィ侯爵令嬢の隣にいらっしゃるのは、
デビアン帝国の大将軍のガイベルド様ですよね?
きちんとご挨拶せずに失礼致しました!!」
早口で言ったハイブ伯爵に冷めた目のマキア