第10章 がいこうかい かいし
ギルヴァ含めてデビアン帝国の魔族達は、マキアの怒りの感情が笑みから伝わり驚く
「まぁ……ご心配なさらなくても嘘ではないですよ。
転移魔法鉱石の特大サイズ……各国分はあります。」
「マキア、関わってるの?」
ビィナの問いにマキアは軽く首を横に振る
「準備段階では知らなかったので関わってないです。
設置の事をエドウィン皇帝陛下直々に仰っていたので、これから関わります。
……まぁ、魔法塔のトップのあの人なら用意しますよ。
…………はぁ…本当にムカつくわ。」
「マキアちゃん……怒ってる?」
レンヒの戸惑いながら問いに微笑むマキア
「あら……失礼いたしました。
魔法塔のトップなのですけどね…自由過ぎる方なのですよ。
まぁ、今日にでもご紹介はできるかと思います。
今、魔法塔の人達が探してますから。」
「まぁ、マキアが言うなら本当なんだろうよ……
んで?延長の件は昨日中に同意したのか?ガエテ皇太子」
ギルヴァの問いに、ガエテ皇太子は首を横に振り
「昨日の場でサインしたのはエドウィン皇帝陛下だけなんだよ。
他は、期間延長のサインを各トップに依頼したんだ。
……そして、今朝には1つを除いて各トップのサインが届いたんだ。」
「その除いた1つって……」
「聖クルセミア教会よ。」
ビィナが聞くとエマリビア皇太子妃が答えた
ガエテ皇太子は大きく溜め息つく
「軽く嵌められた気分だよ。
今朝の各サインの確認前に……同盟国GJRIが聖クルセミア教会も参加して欲しいことを言い出したんだ。
”たまたま…ちょうど”オディアス教皇がヒューニンザ城にいるからって……」
「たまたま…ね…」
「偶然な……ちょうど…だな?」
レンヒとギルヴァが冷めた目で言う
「僕は、サインの提出を取り消そうと思ったんだけど……
聖クルセミア教会側が転移魔法鉱石は自分達は不要なので、
是非に外交会の仲間に入れて欲しいとね……」
「それはオディアス教皇が直に言ったのか?」
「いや……オディアス教皇の付き人である枢機卿の1人が今朝の集まりの場に来て言ったんだよ。」
「オディアス教皇本人が出てきたのは、さっきの舞台なのか?」
ギルヴァの質問に頷くガエテ皇太子