第10章 がいこうかい かいし
「んじゃ……改めて紹介してくれるか?ミへーラフィ侯爵令嬢?」
ギルヴァの言葉に、マキアは微笑み頷いて
「クイト卿は、ロボルーラ伯爵家の令息達の1人で、私と同じ魔法塔に所属してます。私の同期で補佐をしてくれてます。」
「クイト・ロボルーラと申します。ご挨拶の機会ありがとうございます。」
ヒューニンザ帝国式の礼をするクイト
「そして、リリンは…ロボルーラ伯爵家の長女で、クイト卿の妹さんになの。ヒューニンザ帝国アカデミーにいるのよね?」
「はい!マキア姉様。えっと…リリン・ロボルーラと申します。今年デビュタントを迎えたばかりの若輩者ですが、よろしくお願いいたします。」
リリンもヒューニンザ帝国式の礼をした。
「それで、こちらはデビアン帝国の皆さんです。……さっき入場時にご紹介ありましたがが…ガイベルド様、ネクラーノア様、シクロスキー様です。」
ギルヴァは片手を胸に置き一礼をして
「ギルヴァ:ガイベルドだ。デビアン帝国で軍の大将だ。公爵家でもある。悪いな……俺は軍所属というのもあって、敬語とか堅苦しいのは無理なんだ。」
ビィナはドレスを軽く掴み一礼し
「ビィナ:ネクラーノアと申します。デビアン帝国では、魔法陣・魔法書物庁で長官をやってますわ。侯爵家です。よろしくお願いしますね。」
レンヒも片手を胸に置き一礼し
「レンヒ:シクロスキーと申します。デビアン帝国で魔法武具庁で長官をしています。伯爵家です。よろしくね。」
「すごい……素敵……」
目をキラキラさせながら3人の魔族を見るリリン
「リリン……」
リリンの顔を見て、はぁ……と呆れながら溜息をつくクイト
そんなリリンにクスクスと笑うマキアとビィナ
「怖がらないでいてくれるのね?クイト卿、リリン令嬢」
ビィナが軽く首傾げながら聞き
聞かれたクイトとリリンはお互い顔を見合わせ
「僕は、魔法塔に勤めてるのもあって、魔族の方も含めた多種多様な種族の人達と繋がり研究や仕事があるので…恐怖という感情はないですね。皆様の覇気には身が引き締まります。」
クイトは答え…
「怖い??……何故です?」
「僕らは、魔族特有の見た目だし怖くないのかい?リリン令嬢」
リリンが首傾げて聞き返しレンヒが聞いた。