第10章 がいこうかい かいし
「すごく綺麗だ……マキア」
低く優しい声で褒めたギルヴァに
「……っ……ありがとうございます……ギルヴァ様もカッコイイですよ…」
赤面しながら微笑み返したマキアに、ギルヴァはフッと笑う
「ありがとうな……好きな女に言われると嬉しいもんだな。」
「〚代表関係者の入場は以上となります!!各国代表方々の入場はもうしばらくお待ちくださいませ!〛」
進行役の案内の声が聞こえ
会場入りしてる参加者達がそれぞれ話をし始める。
マキアとギルヴァは待っていたビィナとレンヒの傍へ
「余裕のある入場ね。」
「緊張してますよ……」
ビィナに言われて苦笑するマキア
「レンヒ……面白い事してたな?」
「ムカつくのが居たから……ね?」
グラスを割った事を言いながら軽く笑うギルヴァ
悪びれもなく微笑んだレンヒ
「代表関係者の入場の後に、直ぐに代表の皆様が舞台に上がられると思いますが……待つ予定無かったんですけどね?」
「まぁ、ウチ(デビアン帝国)の皇太子両妃殿下だけじゃなく、各国の代表だから俺達とは違って色々あるんだろ……」
マキアの心配してる言葉に、ギルヴァは返しながら軽く会場を見渡す。
エルフのレイミセイ大国の代表関係者
ドワーフのテイツチ大国の代表関係者
獣人や人間のいる同盟国GJRIの代表関係者
それぞれ関係者がヒューニンザ帝国の担当となってる各侯爵家の人間と話をしている。
たまたまギルヴァが目が合う参加者がいるも、肩を揺らして視線を合わせないよう反らした
(あー……めんどくせぇ……マキアと一緒じゃなかったら余計に面倒だったな……)
そう思いながらマキアを見下ろすギルヴァと目が合い微笑みながら首を傾げてみせたマキア
「……様!」
ふと聞こえた声にビィナは扇子を拡げて扇ぎながら
「ねぇ……誰か近づいてくるけど……マキアのお知り合い?」
「え?……」
ビィナに言われてマキアは振り返ると、
ヒューニンザ帝国の参加者達の人混みを掻き分けて近付いてきたのは……