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魔族と人と、、、

第1章 はじまり



「外交会にて正妻を見つければ良いのです!」

そう言ったガエテ皇太子

「は??」

呆気に取られて間抜けな声を出したギルヴァ

「よく言った!!ガエテ!良き案だ!!」

それに驚きながらもとても喜んだアラバサ皇帝の反応に、ギルヴァは更に驚き

「待ってください!!皇帝陛下!皇太子!なんで良き案なのですか?」

反論するギルヴァにガエテ皇太子は笑いながら

「だって、魔国であるデビアン帝国に居ないんなら他国でしょ?兄様!」

「だから……兄様と呼ぶなと…」

「見合いの写真をデビアン帝国中から探して送っても、兄様は会おうとしなかったじゃないですかぁ」

「それは、俺に合うような女が居なくて」

「ならば、余計に他国じゃろう!!」

ガエテ皇太子との会話に割って入るように言うアラバサ皇帝

「皇帝陛下まで、本気ですか??」

「本気じゃ!!」

(マジかよ。)って思いながら片手で頭を抱えて何と言ってかわそうかと考えるギルヴァに、アラバサ皇帝は指を鳴らし紫色のカラスを呼んだ。

「皇帝陛下?」

「《イグラバ!アラバサじゃ。ギルヴァに外交会へ行くよう言ったから、ついでに妻を見つけるよう言ってある。お前からもそのように準備しろ。》……ガイベルド公爵に直接だ。」

そう伝言を紫色のカラスに聞かせると直ぐに消えて、それを止めようとしたギルヴァの手は間に合わなかった。


「叔父殿!!コールカラス使うのは卑怯です!」

「こうでもしないと、お前はイグラバに言わんだろ!?」

その言葉に更に肩を揺らしてギクッ!っとしたギルヴァ

それを見逃さなかったガエテ皇太子はニヤニヤしながら

「父上の作戦勝ちですね。言わないつもりでしたよ?兄様は!」

「ガエテ!」

図星をつかれてガエテ皇太子を幼き頃のように呼び捨てしてしまう
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