第9章 たいせつなこと
マキアに向けてた優しい目から、頭を下げて片膝をつく魔族の男の方を見る時には冷たい目になるギルヴァ
「おい?………お前は…ソオブラだよな?……気配で俺だけじゃないと分かるだろ?…配慮の考えはないのか?」
ギルヴァが魔族の男に、覇気をぶつけながら睨む。
魔族の男は覇気の威圧に押し潰されるような感覚を受けながら、頭を下げたまま
「…申し訳ございません……ギルヴァ様……自分は、ソオブラのソゼと申します。……許可なく影から出たこと…お詫び申し上げます。」
「……ソオはどうした?」
「ソオ6代目は…別案件で不在しております。」
「チッ……他にもソオブラ所属はいるだろ………なんでお前なんだ?」
「…居ますが……その……」
言葉が出てこずにいるソゼに、ギルヴァが睨みながら文句を言おうとした時
「気候と地脈が原因ですか?」
ギルヴァは膝上にいるマキアの言葉に驚きながら顔を向けて
ソゼもフードがあるも顔を上げて黒色の瞳は驚きを見せた
2人の反応に我に返り少し焦るマキア
「…お……お話に割り込んでしまってすみません。……デビアン帝国の方は、闇属性の魔法が体質に合うと聞いたのを思い出しまして………ヒューニンザ帝国は、気候が違うのと…闇属性以外の属性魔法の元が均等に地脈に流れているので、それで魔法が上手くいかなかったかなと……闇属性以外の属性魔法の展開と気候の変化を耐えれば、大丈夫かなと……」
「マキア、お前……」
驚いたギルヴァを見たマキアは焦り
「ご…ごめんなさい…ギルヴァ様…」
「なんで謝るんだよ。……んで?ソゼ…?…」
「はい。……我らは基本的に闇属性魔法と影を使って移動をするので…こちらへ来る際にいつもより苦戦はしました。自分は闇属性以外で水属性魔法が得意なので、ヒューニンザ帝国で呼ばれた場合に対応するよう、ソオ6代目より指示がありました。……ただ……ヒューニンザ帝国は初めての地というのもあって上手く魔法のコントロールが出来ずに影から出てしまいました。申し訳ございません。」
そう説明しながら謝罪を改めてするソゼ