第9章 たいせつなこと
抱きしめたり
頭を撫でたりはした
マキアの頭や手にキスをした
首から血を吸った
それらとは違って
距離がゼロとなっていて濃厚なキスを繰り返し止められない。
肩越しに服を掴むマキアの手が微かに震えてるのを感じたギルヴァ
マキアの舌を名残惜しそうに舐め、ゆっくりと唇が離れる
2人の唇に唾液の糸が繋がるも離れたことですぐに糸切れる
閉じていた瞼を開いたマキアは口から呼吸をして身体の力が抜ける
ギルヴァは、身体の力が抜けたマキアを抱きとめ、胡座の片足に座らせながら、軽く自らの唇を舐めた。
「初めてのキス……どうだ?」
そう聞くギルヴァは軽く笑いながらマキアの頬を指で優しく触れる
マキアは赤面しながら瞳を潤ませて見上げる
「……長いです……」
「フッ……そうか?……短ぇよ。」
「短いのですか?…」
驚くマキアに、クククッと喉鳴らして笑うギルヴァ
「俺はそう思う。……これから何回もするんだから慣れてて貰わないと困るんだよ。」
「……っ……慣れるって……というか…魔力込めました?」
「お?……やっぱり分かったな?……初めてのキスなのに、そこに気付くとは余裕あるんじゃないか?」
マキアの問いにギルヴァは驚きながら、
置いといたマキアが飲んでたティーカップを指を軽く振り魔法にて浮かばせて渡し、自分のティーカップも浮かばせる
「やっぱりって……試していたのですか?」
ティーカップを受け取りながらジッとギルヴァを見るマキア
「試し…というか……負担ならないように、スヴァガルの繋がりをやっただけだ。」
「……魔力交換ですか?」
「あぁ……血もいいが…キスのが馴染ませるのにはいいんだよ。俺が魔力を込めたら、マキアも魔力出したろ?」
「それは……魔力を感じたのもあって……」
「魔力を込めながらもキスをする……繋がりが血より深くなるんだよ。……嫌だったか?」
紅茶飲みながら聞いてきたギルヴァに、
頬を赤らめて首を横に振り紅茶を飲むマキア
「嫌じゃないです……キスが初めてなので驚いちゃって……」
「…初めてのキスが俺で本当に嬉しいよ。」
「…っ……私も…嬉しいです……」